湯ノ沢林道界隈の探訪(北斗市) 

私の林道徘徊経験は、過去四半世紀に遡れば亀田半島と松前半島の林道を、ほぼ完走したつもり?です。

今はGPSという便利な道具があるから、この春から亀田半島の基幹となる林道をログ取りをかねて再訪してみたが、どの林道も廃道にならずしっかり機能していました。私のお休みも限られているから、ほぼ完了という事にして、お次は北斗市辺りの林道から始め、松前半島の林道も再訪しようと思っています。

その第一弾として、北斗市湯ノ沢水辺公園キャンプ場から木古内町へ抜ける林道界隈に行ってみた。まずは、茂辺地から湯ノ沢林道へ直接行かず、@からAまでの林道というか?ダートの生活道路?を通った。ここは畑の中を走る道で左手には函館山が見え、夜でも安全に通行出来る道です。『地図』

   
さて、本番はここから。国道228号線当別にある「おしまコロニー」への看板を目印に入り、右手にある村前沢線へ入る

  
約8kmで湯ノ沢林道へ合流するはずなのですが、今はどうなっているのかな?

 
路面は簡易舗装とダートの繰り返しで路面状況は良好。無駄な高速道路工事現場を過ぎると分岐。本線は右になるはずで、私の記憶では直進する道はありませんでした。 おそらく高速道路工事関連の道なのでしょう。

 
本線へ進むと、また簡易舗装とダートの繰り返し、この分なら簡単に湯ノ沢林道へ行けそうです。TWのペースを少し上げて走っていると、すぐに路面状況が悪くなってきた。タイヤの跡もなく車やバイクの乗り入れは皆無みたい。

 
それでも、道の崩落等は無いから走行には影響なし。と思ったら、前方にゲートが見えてきた。 その先は、廃道状態で足跡一つありません。ここはごめんなさいの脇抜けで通過してみますが、なんだか嫌な予感がする。

 
TWを停めて、その先を偵察すると完全な激ヤブ状態。ここから湯ノ沢林道までは4km強あるのでしばし考える。バイクでのヤブ漕ぎは馴れているとはいえ、昔は何度も通ったただの林道ですからコースも大体覚えています。 初めてならいざ知らず、通ってもあまり意味がなさそうなので引き返しましょう。

その代わり、湯ノ沢林道を通ったら、この林道へ入って、ここのゲートを目標に入ってみる事にした。

 
一旦、国道228号線へ出て茂辺地から湯ノ沢水辺公園キャンプ場を通り、湯の沢林道入り口到着。キャンプ場では、まだ八重桜が花を咲かせていた。橋を渡ると湯ノ沢林道突入となります。

 
それにしても山菜採りの車が多く、こんな所まで自転車で来ている人もいた。ウドもかなり大きくなっているから、そろそろ終わりみたい。

 
入り口から少し走ると、名物?の湯ノ沢冷泉があります。今日も山菜採りに混ざって水(冷泉)を汲んでいる人がいた。蛇口をひねると、確かに温泉臭がする水が出るから冷泉に間違いありません。湧出量なら赤沼の方が断然多いと思うけどあんな所まで水汲みに行く人はいないでしょう。

 
冷泉を過ぎると左手に分岐、ここが先程の村前沢線の出口となります。どう見ても良さそうな林道で、この先が廃道とは思えませんが、まずは入ってみましょう。『地図』1kmほどの間に山菜採りが5グループもいて、なんだか違和感のある林道走行です。北側のため路面が濡れている事を除けばいたって普通の林道。

 
約1.2km地点にゲート発見。あらら・・・こりゃダメだわ。 全層雪崩を起こして林道の半分が決壊している上に倒木だらけ。

 
無理して通り抜けしなくて正解だったみたい。徒歩ならいざ知らすバイクでは無理なので引き返しましょう。

 
湯ノ沢林道へ戻って先に進みます。お次の目標は、この先にある分岐であります。その分岐を進むと梅漬峠(道道29号線)へ出られる(出られた)林道なので、そこを通ってまた湯ノ沢林道へ戻る予定なんです。 昔、この砂防ダムを過ぎた頃にプーさんの落し物をよく見たものですが、今は皆無で人間の落し物ばかりが目に付きます。相変わらず山菜採りが多く、対向車には要注意なので地味に疲れる。

 
道標には知内線と書かれている通り、通行止めが無ければ抜けられるはず?ところが、梅漬峠との分岐に到着したら、湯ノ沢林道通行止めだった。

 
う〜ん・・・参ったね。こんな所でゲートとは・・・脇抜け出来ない事はないけど、ここも気乗りしない。昔は普通に通ってた何でもない林道だったんです。まずは、右折して梅漬峠方向へ行ってみましょう。動物園の臭いがするけど・・・

 
分岐から道道29号線(梅漬峠)方向へ向かう。いつものように最初は路面が良好です。でもね、こういう状況を信じちゃいけない。おそらく数百メートルも走れば廃道になる予感がします。というのも、この林道は赤土の粘土質なんです。経験上、路面が粘土質の林道ってメンテしないとすぐにクラックが入るし崖崩れも起きやすい。

 
案の定、路面がガレて来ました。その上、プーさんの落し物がやたらと目に付くんです。プーさんは、ある意味人間以上に賢い所があって、人間が多く通る湯ノ沢林道は避けて、ほんの百メートルしか離れてないこっちの林道(廃道)を使っているのでしょう。
「湯ノ沢林道は、人間どもが居るけど、こっちの道は大丈夫だベヤー」って感じでね。

500mほど進むと完全に廃道状態になって路面のクラックも酷くなってきた。物好きが通った四駆のワダチも(人の事は言えない)分岐から300mほどで引き返しています。さっきから、動物園の臭いが凄くするので一旦バイクを停めて様子をみる事にしましょう。私の鼻レーダーでは、ここはプーさんのメインストリートなので、その残り香がするだけみたい。フキを踏み潰した跡も時間が経っているようだから、今はいないようです。

 
そのまま、ガレた林道を進みます。道道29号線まで、まだ3kmほどあるが、この程度の路面ならヤブ漕ぎするより楽だから何とかなる感じ。山側が崩れており走行可能な道幅は0.5車線ぐらい。慎重にメイトでおなじみのパタパタ走行に切り替えます。

 今回は、こういう路面での私における、行けるか行けないか?の判断基準を説明しましょう。
まずは、複数人で多少の転倒でも助けてもらえる状況なら、自分の能力の100%近くで走っても良いのかもしれません。ところが殆どの場合、私は一人での走行なので、そんな事をしていたら命が幾つあっても足りません。自分の技量の半分とか6割で走れば安全とか言っても、なんだか抽象的で私自身しっくり来ない。

それで、誰でも簡単に理解出来る表現として《二人乗りしても走れる》って事を判断基準にしています。ガレ場のヒドイ路面など、トライアルの走行感覚でスタンディングして走れば何とかなりそうでも、二人乗りで出来るかと言えば出来ないはずで、おのずと両足パタパタ走行になるでしょう?そんな感じで走っているんです。


説明はここまでにして、先へ進みましょう。

 
ガレ場も限界に来た頃、諦めの付く路面が現れました。崖崩れのため、路面が流されています。ウ〜ム・・・これこそ、複数人で来ていてトライアル車なら可?かも知れない状況ですが、私はあっさり諦めた。

というわけで、全線通り抜け出来る林道はありません。今回は、何だかパッとしない湯の沢林道の探訪でした。
今度来る時は、亀川から入って湯ノ沢林道を見てみましょうと思いつつ、この場を立ち去るのでありました。
『地図』

 不完全燃焼ながら・・・おわり           おまけ


戻る  HOME  2010年05月30日

inserted by FC2 system