デジイチを購入して半年が経ちました。
ところが、せっかくデジイチを持っていても、本格的な夜景撮影をした事がありません。
そんなわけで今回は、夜景撮影に行こうと思います。
まず場所はどこにしようか?
カメラに明るくない私なので、恥ずかしいから周りにギャラリーがいない場所・・・夜景が綺麗な場所・・・
そこで思いついたのが横津岳。
とはいえ、夜の横津岳はちょっと怖いかもしれません。なにせ“あの思いで”もある場所なわけでして・・・
まあ、四半世紀も経っているし大丈夫でしょう。
まずはメイトで出発です。国道5号線を走り横津岳目指してメイトをトットコ前進させます。
もうすぐ横津岳へ通じる大川沿いの直線道路に入る。
この先で街灯は無くなります。 さすがにメイトの12V30Wのライトだと暗い・・・
時刻は21:30 こんな時間に横津岳へ登る人はいないでしょうね。
と、カメラを取り出して一枚パチリ、やはり三脚無しだと手ぶれを起こします。
あらら・・・二枚目を取ろうとしたら後ろから車が来た。
その時、パチリ・・・
人がいない場所で夜景撮影と思ったが、山へ登る車がいて何だか少し安心・・・
横津岳への前半戦、大川沿いの直線に入りました。もう街灯などありません。
この辺りは木々が鬱蒼としている上、高度も高くないため市内の明かりも全く見えない。
私が一番嫌な場所です。
辺りは真っ暗闇。 行ける所まで行って撮影しましょう。
相変わらず大川沿いの直線道路は真っ暗闇で嫌な道です。
時折、木々の切れ目から半月が顔をのぞかせている場所だけが、ほんのり明るい程度。
只今のメイトの巡航速度は40km。大川沿いの直線が終わるときつい左カーブになり
そこからいよいよ本格的な登坂となります。
ここから非力なメイトでは、どう頑張っても25〜35kmがやっと、急ぐわけでもありませんから
時々見え隠れする函館市内の夜景を楽しみながら走りましょう。
メイトのヘッドライトは目の前の路面しか照らしてくれませんが、なにせ通い詰めた道です。
次に来る路面やカーブはすべて覚えていました。
一昨日食べたものは思い出せなくなってきても、四半世紀前の事は覚えているものです。
もうじき横津岳中腹にあるゴルフ場を通過します。
そうそう、この辺りから生暖かい風と冷たい風が交互に私にあたり始めるはずです。
冷たい風がヘルメットのシールドに当たり、その次に生暖かい風が当たる。
そしてまた冷たい風が当たるとシールドが曇って前が見えなくなってしまうはず。これも昔と変わっていないでしょう。
案の定、シールドが曇りはじめた。ここからはシールドを上げての走行です。虫が顔に当たらないと良いのですがね。
やっぱり、お約束で当たり始めてきた・・・。
ゴルフ場を通過、誰もいません。さっきの車はもっと上に行ったのでしょう。
ゴルフ場を過ぎた辺りからが夜景の撮影ポイントになります。
一応スキー場まで行くつもりなので軽くスナップを撮るだけで通過。
メイトの速度は25km弱、登りがきついんです。
トコトコ走るメイトなので、左手にLEDの懐中電灯を持ち、辺りを照らしながら走行してみた。
真っ暗闇なら、メイトの暗いヘッドライトの補助として十分に役に立つ。
まあ、危険ですからあまりお勧めできませんがね。
お遊びは終わりにして、メイトはどんどん高度を上げていきます。
もうすぐ横津岳スキー場跡に到着という頃、生暖かい風の湿度が増してきました。これは雲が近い前兆です。
急いで夜景を撮らないと・・・
横津岳スキー場が見える辺りから月に笠がかかってきた。
どうやら高度が上がり雲の中へ入ってしまったみたい。
市内から見た時は横津岳頂上にあるレーダードームも見えていた。
山の天気は変わりやすいものです。
本当は横津岳スキー場にあるリフト下り場(つまり『ばんだい号慰霊碑』のすぐ横)がメイトでい行ける一番高い場所なので、そこから撮影しようと思っていたんです。残念ながらスキー場まで行かず、このあたりから撮影することにしましょう。昔なら天気が悪くても頂上付近に近づくとなぜか晴れてしまい、途中で挫折する事などなかったのですがね。
さて、三脚をセットして撮影開始しましょう。
そういえば、先ほど上に上がって行った車がまだ下りて来ていない。
こんな時は、夜景撮影の真っ最中に車が下りて来てヘッドライトの明かりで邪魔しそうな気がします。
まずは、オートで一枚・・・
あれれ・・・やっぱり思った通りです。上から車の明かりが見えてきた。
結構な勢いで走ってきた車だが、私を確認するや最徐行する。そ
りゃそうでしょう、普通こんな時間に一人で、しかもバイクに乗ってきて写真を撮ろうって人はあまりいない筈ですから。
車も通り過ぎてくれたので撮影再開しましょう。
と、思ったら、また車が上から下りて来た。間が悪いったらありゃしません。
さっきまで全く車など走っていなかったのに・・・
今度の車は私に興味を持ったようで、カメラの前で停車した。
おっちゃんが車から下りてきたが、ヘッドライトが眩しくシルエットになってよく分かりません。
ちょっと迷惑・・・
おっちゃん 「写真撮っているんですか?」
私 「はい、夜景を撮ろうと思いまして・・・」
おっちゃん 「怖くないんですか?」
どういう意味だろう?ここは山だから熊の事?交通事故の事?それとも山中の暗闇の事?
私 「う〜ん、あまり怖くないです」
おっちゃん 「この辺りは熊も出るらしいですよ」
私 「そうですか」
どこでも熊はいるし、別に何もしないけどなぁ〜
おっちゃん 「この前、この先で大きな熊のフンを見た人がいるんですよ」
私 「春は食べ物がいっぱいあるので、ウンチもいっぱい出すんでしょうね」
早く行ってくれないかなぁ〜雲がどんどん下りて来てすぐそこまで来ちゃっているし・・・写真撮れなくなっちゃうよ。
それからもそのおっちゃん、何だかんだと話しかけてきてます。全く車に乗る様子がありません。
まあ、このおっちゃんには悪気がありません。
でもね、カメラの三脚もセットされているし、写真を撮ろうというのはお解かり頂けるはずです。
ちょっと空気を読んでもらいたい。
少なくとも車のライトを消してもらえると良いのだが・・・
もう20分も経っています。
それから約10分経過・・・
やっと話のネタが尽きたようで、車に乗って山を下りて行きました。
私は誰もいない山中では、プーさんより車で来る人間の方がよっぽど怖い。
今のご時勢どんな人が車に乗っているか分かったものじゃありませんからね。
もう来ないだろうな?
おっちゃんとの話で少し疲れた。
缶コーヒーを飲んで小休止・・・ 誰もいなくなると静寂そのものです。
撮影再開しましょう。
少し雲って来たけど仕方がありません。
まずは函館の全景
ズームして函館山近辺
五稜郭界隈
最後にメイトと夜景
残念ながら月の光が入ってしまいました。撮影時間は僅か5分、これにて撮影終了です。
撮影中、私の後ろからずっと視線を感じていた。 分かっていたけど無視していたんです。
彼?は臆病な動物ですが、気になってずっと私を見ていたのでしょう。
ねっ!タヌキさん
撮影が終了してから懐中電灯で照らしたら、ビックリして逃げ出しました。
さて、帰りましょう。
帰り道にも、キツネさんが二匹とタヌキさん一匹に出遭いました。
不気味な大川沿いの道を抜け国道へ出る。
後は我が家へまっしぐらです。