春の林道偵察

 ほぼ一ヶ月間、野山をご無沙汰していました。今日は天気も良く、野暮用も無いから朝から出かけてみる。今年は雪が多いので、どの林道も入れないのは承知の上ですが、前回より奥へ行ければめっけものって事でね。

まずは、国道278線を恵山方向へ向う。汐首岬が見えてきました。ここは以前お話したように、道道41号線側から20km近く走らなければバイクでは行けない場所なのです。ところが地図を見ると破線の道がある。 ちょっと見てみる事にしましょう。

汐首岬入り口ゲートの手前に、破線の道があるはずなんだけど・・・

   
どうやらこれがそうみたい。 破線の道というからには荒れているか廃道は覚悟の上、行ければ儲けものです。

 
最初は楽に走れたが、登りがだんだんきつくなってきた。今時期は草が無いから良いとしても、夏場なら難しいかもしれない道だと思われる。途中に分岐があるが、まずは直進してみましょう。この先、沢地形になっているから行き止まり感あるけど。

 
@案の定、行き止まり。 戻って右側にあった分岐へ入ってみます。 どうやらこれが正解みたい。この廃道は九十九折れになりながらどんどん上へ登って行く・・・ でもね、メイトじゃ限界を超す急登坂なんです。しかも路面の石もデカイ、避けながら登るのは神経使います。


経験ある方なら分かるでしょう。道幅2mで20cm程度の石がゴロゴロ、しかも片側は崖。慎重に走るなと言われたって走りますよ。メイトだからUターンは出来ますが、TWだとキツイかも知れない感じ。こういう道はトライアルが良いんですけどね。無い物ねだりしても始まりませんが、今回は実用車のメイト、最低地上高の無さが恨めしい。時々石がメイトの腹にぶつかる。

そしたらガツンという音と共にメイトの排気音が大きくなった。
 
あらら・・・やっちゃった。去年、梅漬峠で破れて修理した箇所が、またコンニチハしてしまいました。 Aこの先、路面状態は変わらないどころか悪くなる一方ですからここまでにしておきましょう。 TWなら何とかなる道なだけにチョット残念です。

地図 次行ってみましょう。 まずは、国道へ出て恵山方向へ進む。

途中、気になる所がもう一箇所あるから、そこもチョット見てみます。原木町と日浦町とを分ける日浦岬の頂上にあるアンテナがそれなんです。アンテナがあるって事は保守道路が付いているわけで、そこからの景色も見てみたくなったというわけ。

 
現着してみると残念ながらチェーンがかけられて通行止め。しかもその先は舗装された立派な道です。 

    『地図』
なになに・・・横にある看板には山菜採りに入るなら500円払って下さい。払わないと5000円取るからね!みたいな事が書かれてた。ここを管理する(看板に明記)人に「山菜採りしますから500円払います」って言えば入れるわけね。なるほど・・・

次も、チョット見るだけのピストン林道です。サンタロトンネルを越して大澗町から奥に入る林道がそれ。

 『地図』
この辺りは函館地方では一番最初?にアイヌネギが出てくるから、見てみたかったんです。林道は雪もなく走りやすく、そばを流れる小川も綺麗だし、雰囲気最高な感じ。

お目当てのアイヌネギはと・・・無い・・・と言うか、まだ小さすぎだった。例年ならいくらかでも採れるのですが、今年は雪が多く寒かったから、4月4日現在、まだアイヌネギ採りは早過ぎました。

次は今日のメインイベント?前回は雪と時間切れのために、途中断念を余儀なくされた冷水川林道と道道970原木線へ抜られる林道へ入ってみましょう。

 
どうでも良い事ですがね、今回は100円ショップの時計をメイトに付けたから時間がとっても分かり易い。100円だから壊れても苦にならないしね。 さて、舗装路が切れていよいよ林道へ入ります。前回より雪が無く路面も乾いている。


砂防ダム界隈は、日差しもあり気持ち良い。まずは冷水川林道へ入ってみましょうか。

 
この林道の延長は360mと、とても短い林道です。砂防ダムを過ぎて少し進むと終わり。林道終点の広場には山菜採りと思われる車が停まっていた。気の早い山菜採りの人達が山に入っているみたい。


戻って、前回途中撤退した原木線へ抜ける林道へ行ってみる。 どこまで行けるべか・・・

 
このまま雪が無ければ原木線まで出るつもりだけど、山の北側にも林道が通っているから無理だと思う。一応、行ける所まで行ってみましょう。ほぼ一ヶ月前に通った時は、路面がアイスバーン状態や雪が融けてドロドロ状態の道だったのに、今は快調にメイトを走らせる事が出来ます。


粘土状だったこの場所も、乾いててとっても走りやすい。

 
さて、高度も上がってきたし、そろそろ雪のお出ましが近づいている感じ。まだ4月に入ったばかりですからね。何となく臭うんですよ。@分岐はどちらに行っても同じ場所に合流するから、もちろん南側を通ります。『地図』

 
数百メートル走ると・・・やっぱり雪のお出ましと相成りました。この程度ならメイトでも楽勝です。そこからさらに数百メートルで雪の深さが増してきた。ムムッ・・・こりゃ無理かも知れません。

  
とりあえず、ちょっとメイトを停車させて小休止。東側には海向山や恵山が見えます。しばしマッタリ。バイクで林道を走る時、曲がり角付近で安全のため必ずホーンを鳴らす癖がついているんですが、今回は全く鳴らしていません。だってね、マフラーが破けたメイトのエンジン音が五月蝿くて、鳴らす必要を感じないんです。

さて、ここから2kmも走れば函館山方向も見られるはずですが、行けるかな? 久々のメイトのラッセル走行となり巡航速度は5km、深雪にはスイッチバックでラッセルして進む。ところが100mほど前進したら積雪30cm以上になってしまった。これじゃ無理!今回はここまで。

引き返して先程の分岐に寄って北周りコースを見たら、やっぱりこっちの雪の方が多かった。 まあ、赤川林道などではGWになっても通行できない事を考えると、ここならその頃は通行可能だと思われる。また来ましょう。 来た道を引き返し、道道41号線を函館方向へ走らせる。途中、原木線まで出られない時は、この辺りにエスケープできる林道の出口があるはずなんですが・・・

 
ありました。 こっちの方が雪が多いんでないかい・・・私が乗っても全然つぶれないほど固く締まった雪であります。予想はしていたけどガッカリ。

今日は天気も良いから、こうして道端にメイトを停めて写真を撮っていると、春を待ちわびたハーレー軍団や国産大排気量バイクが通り過ぎて行く。なんだか、同じバイクに乗ってても嗜好が違うと全然違うものになっちゃうね。

 
その先にある原木線も相変わらず雪があった。次は盤の沢林道、ここは雪が少ないからちょっと入ってみましょう。ほんのちょっと走ると残雪通行不可状態、ここもダメね。

う〜ん、この状態なら糸川林道も入り口ぐらいまでしか行けないのでしょう。

 
ついでだから、糸川支線林道へ通じる道にも入ってみた。@画像では、あまり雪が無いように見えるでしょう? これ、松の葉が落ちて茶色く見えているだけで全部氷なんです。 メイトはスパイクタイヤなので平気で走れるけど、このまま糸川林道まで行けるとは思いません。今は登り坂だから問題ありませんが、引き返しの下り坂はかなりの怖い。ここも無理という事で引き返し。

さて本日最後、いつもの糸川林道目指して走りましょう。ここは、福寿草やキクザキイチゲ、そしてカタクリの群落があるから好きなんです。

 
画像ではよく分かりませんが、フキノトウが顔を出し福寿草が咲き乱れています。 

 

 
ここまで来てやっと春を感じる事ができました。 雪が殆ど融けた林道を走り、もう一つの春を見つけましょう。エゾアカさん居るかな?

 
いたいた。静かにしてるとエゾアカガエルが顔を出してくれました。去年の今頃はタマゴを産んでたけど今年はまだみたい。

 
糸川林道に入ってみたら、まだ雪で通行不可です。ここも今時期なら白樺の樹液を採りに来たんですがね。そのまま常五郎林道へ入り糸川支線林道へ・・・あれ、雪が無い。

 
ここは一番遅くまで雪が融けない場所なのですが・・・おそらく造林のための除雪でしょう。 奥へ行ってみる。もしかしたら、さっき断念した林道と合流し、道道41号線へ抜けられるかも知れませんからね。日陰部分には雪が残っているが、数センチだから楽に走る事ができる。もちろん日向には雪が全然ありません。

 
道道41号線へ抜ける分岐到着。除雪されていたのは、奥へ(三枚岳)続く林道で41号線側は未除雪。このまま三枚岳方向へ走る時間はありませんから今日はここまで。

再来週にはアイヌネギも採れそうなので、その頃また来てみましょう。


 あとがき

 今回はメイトにもかかわらず先日購入したモトパンを穿いて走ってみた。とはいえメイトだからゴアパンの下に穿いてカモフラージュ状態でしたけどね。感想はニーブレスの効果もあり、転倒しても下半身は守られてるという安心感と保温効果もあった。もちろん痔対策にも効果抜群。バイクに乗っている間は、とても快適に林道偵察ができました。

  おわり

戻る  HOME   2010年04月05日

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