三笠市(局地)ツーリング

 秋の遠洋航海をどこにしようか考えていた。連休なら羽幌炭鉱跡で決定だが、1000km程度走らないといけません。流石に翌日の仕事に響きそうなので、近場?の炭坑町って事にします。となると7年前に百円貯金旅行で行った三笠市です。ここは、幌内、幾春別、奔別と巨大な炭鉱があった町で、当然1日では見られませんが、そこは美味しい所だけ見るって事で行く事にしました。しかも下調べ時に発見した幾春別橋とアカダモの木にも会えますからね。 
 出発は16日0:00丁度、予定として7:00ぐらいに現地到着、現地探訪4時間、11:00に帰路に付いて17:00に帰宅予定です。航海時間が17時間、夕方5時には帰れるから翌日に響かないので楽?って事で決定。

   

 そして、予定より少し早いが楽しみで仕方ないから11:40に出発、途中森町赤井川付近で自動車が鹿ドンしてた。二度目の我が身になるかも知れません。改めて注意して走行します。10月も中盤、当然夜間走行は一桁温度、日中の予報は20℃近いのでウエア選びが難しいところです。当然寒い方に合わせますけどね。 国道5号線稲穂峠付近が一番寒く、一桁前半の温度でした。いつものように余市のセルフで給油しようと思ったが、まだ開店前(2〜4時閉店)なので、4時過ぎに小樽で給油。石狩界隈で空が明るくなりました。この界隈、好きじゃないんです。二車線道路で交通の流れが速く、カブ系バイクじゃ苦痛です。


 6時過ぎに三笠到着、夜間走行では鹿ドンが怖いので、出来るだけ大型トラックの後に付くコバンザメ走法?でした。まずは達布山展望台からの景色を楽しみましょう。案の定、ここにも熊出没注意の看板がありました。


 トランキライザーとして熊スプレーを持ってきて正解でした。紅葉が始まってる展望台到着。


 夕張、小樽、三笠界隈を一望出来るし、怖いけど夜に来たら夜景も楽しめそう。


 お次はここ旧空知典獄官舎レンガ煙突です。典獄とは、刑務所の事務方の事でしょうから、ここに刑務所の事務員官舎があったのでしょう。案内板を見ると3000人の囚人が、この界隈を開拓してたそうです。ちなみに、ここの向は住宅地ですよ。巨大な刑務所があった場所ですから、まあそれなりの・・・それなりの事もあったでしょう。遺構として残された煙突に触れようと思ったがやめた。私的に何か感じたらイヤですからね。 次に向かったのが中央公園、民宿アンモナイトは今も健在だった。連休なら泊って三笠観光したいです。


 中央公園で見てみたかったのが、北海盆踊り発祥の地であるここでした。日本の夏を感じるため、夏にまた来たいと思った。


 さて、ここからが本番であります。まずは、三笠鉄道記念館を目指します。そして、この奥が遺構のデパート、幌内炭鉱遺構群。


 道路脇には、コンクリート製の選炭等々の遺構が林立し、幌内線の線路跡も随所に見られた。


 ここは、幌内音羽抗や安全灯庫です。ちなみにここ音羽抗は、明治時代に出来た北海道で最初の炭坑です。石炭輸送に小樽幌内間の幌内鉄道が完成。その後、どんどん掘り進んだが効率が悪くなり、最深部は1000mぐらいになったそうです。 そして、1975年にガス爆発事故が発生、24名が死亡して半数の遺体を収容できず消火注水。2年後に再開したが出炭量が減り1989年閉山しています。安全灯は、今のヘッドランプの事です。当時は裸火のランプで安全性が低く、坑内で使用すると爆発の可能性ありました。そこで、安全なカンテラにして、ここに仕舞ってたわけでした。


 その奥にあるのが旧幌内炭鉱変電所。ここは書くまでもないでしょうね。そのままの形で残されていました。


 次に向かったのが、幌内炭鉱炭住群。7年前に行った時は、まだ何軒か人が住んでた記憶がありました。今は全くの廃墟です。もう、夜に来ちゃダメな場所です(来ないわ)


 次に奔別炭鉱へ向かいますが、道中にあるのが幌内炭鉱立坑です。残念ながら私有地で、人がいたら写真だけでも近くで撮らせて下さいとお願いしようと思ってたんですが、日曜日だから無人みたい。場所はここ、幌内の幌の時だけ見てとれます。


 その先にあるのが、旧幌内線唐松駅舎、悲別駅(上砂川)同様、とても良く管理されており、中には写真が沢山展示されていました。この写真を丁寧に見てました。


 奔別に来て、まず一番に見たのが奔別弥生抗坑口です。コンクリートが劣化してますが、その分雰囲気が伝わる。


 そこから約2km程東側にあるのが、有名な奔別炭鉱立坑です。幌内同様この立坑は、人員、石炭、ズリを運ぶエレベーターで約700mの地下へ繋がってるそうです。何度見ても圧巻の遺構であります。前回は、ここを見て終了だったが、今日は一人なのでこの界隈の道を走って奥へ行ってみた(下調べ時には私有地で行き止まり)


 東側にある道に入ると一見ダートかと思われる道だけど、よく見たらコンクリートの敷き詰められた舗装路の遺構という感じの道。木々の陰からホッパーが見えます。その奥には、変電所等々の施設が見えるはずなんですけどね。木々の葉に隠されてるみたい。そして、何もない場所がありました。木が生えず雑草のみってのが怪しい。おそらく何かの遺構があって、それを撤去した跡なんでしょう。これはもう想像するしかありません。やっぱり見通しの良い早春の再訪でしょうかね。それなら何か発見出来るかも? そして、今回の三笠局地ツーリングの目玉となったアカダモの木と幾春別橋へ行きましょう。


 丁度おばあちゃんがアカダモの木の下で落ち葉を集めてました。木を見て思ったのが、少し弱ってそうな印象だけど、私は樹医じゃないから印象だけです。そしてこの木、明治20年頃この地へ開拓に来た人々が、このアカダモを目印にやって来たそうです。奔別炭鉱全盛期、ここは駅の近くで繁華街でした。


 アカダモの木の先約100m先に幾春別橋が見えていた。そばにある案内板によると、当時は橋にランタンが付けられており、今でもその名残を欄干に見る事が出来ました。


 全然、橋としては違うけど、何となく四国の沈下橋を思わせる風情があります。


 次は、幾春別の繁華街を見てみましょう。まずは、幾春別神社です。当時の画像は転載禁止なので載せられませんから興味ある人は検索してみて下さい。神社のお祭りの写真が出ると思います。凄く賑やかだったのが分るはずです。そして繁華街の中心にあって、いまだ営業してる更科食堂さんでした。11時開店なので、まだ時間が早く営業してません。やってたら、カツ丼でも食べたかった。


 三笠市で最後に見るのが幾春別川の魚染の滝、夕張界隈同様、この付近の川は、なぜか岩盤を流れる川です。やっぱり石炭が採れる関係で地層なんかも同じなんでしょうかね。


 さて、駆け足で探訪したので予定時間の4時間かからず3時間で見終わりました。あとは支笏湖経由で帰るので、途中の紅葉でも楽しみましょう。それと、来年に備えて大滝付近の林道入口も偵察。

 あとがき、ほぼ思い付きで今回の三笠局地ツーリングへ行きました。なので下調べ不足です。三笠市界隈は、まだまだ見所満載だし、近くの万字も見所だらけです。再訪確定の場所でした。出発23:40、三笠着6:10 三笠発9:20 函館着15:30 走行距離692kmでした。


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