石狩白老滝と社台滝

 ここへの探訪は、一回目が2014年9月で、二回目が2015年9月でした。一回目は、雨の中の探訪で滝を遠望すら出来ず、二回目は、雨の中集合場所へ着いてハイ解散でした。そして3回目、やっと晴れてくれました。予定通り函館出発が3時、意気揚々と出発したまでは良かったが、なにやらアクセルが重かった。数日前の点検では、何事もなかったので、スロットルにゴミでも入って重いのだろうと思って見てみた。すると、キャブ側のアクセルワイヤーのより線が数本切れていて、その切れ端がワイヤーケーブルに引っかかるのが重くする原因でした。この状態で社台滝往復するのは無謀です。

   

すでに函館を出発してしまったが、一旦引き返し、中古のアクセルアクセルワイヤーがあるはずだから、それと交換する事にしました。いつも林道ばかり走ってるので、現場で故障がないよう予防保全として、定期的に部品を交換してるから、その部品を付ければ大丈夫でしょう。


そんなわけで現着が1時間半程遅れると、同行してくれる川崎鉄馬さんへメールを入れてから、ゆっくり急いで交換です。急ぐと事故に遭いかねませんから、いつものペースを守って白老町到着。目印である樽前ガローの看板を左折すれば、あとは道なりで集合地点です。というわけで予定通り?約一時間半遅れの9:20分頃集合場所である社台横断林道入り口到着(起点地図@)でした。川崎鉄馬さんは、すでに待っていたので遅れた事を謝って、いよいよ石狩白老滝と社台滝探訪へ出発です。


そこでまたミスをしてしまった。社台滝付近の地図を頭に入れてはいたが、出発地点から1km弱の分岐を間違えてしまい片道4km(往復8km)も要らぬ道草をしてしまいました。(地図A⇔B) だって見違えますよ。道南の林道より1.5倍も幅員のある林道なんですから、どっちも本線に思えてしまいますって。と、言い訳しても始まりませんけどね。


正規のルートに戻るとすぐに現れて来たのが、この沈下橋です。これから先、ルートを間違える事はないでしょう。社台横断林道から西樽前林道へ入ります。(地図C)ここからずっと優等生な林道で、所々こぶし大の砕石が敷き詰められている場所が走りづらい程度でした。これならクロスカブでも速度を落とせば問題なく走行可能です。


そのまま起点から約18km走ると双葉幹線、道央南幹線の標識が現れた。(地図D)この分岐に入れば(右折)石狩白老滝に近づくはずなんです。

話は前後しますが、この石狩白老滝って全然知らない滝でした。二年ほど前、川崎鉄馬さんから藪漕ぎ探訪した石狩白老滝の写真を頂いた。その後、地形図とニラメッコしてこの付近の地形を調べたら、社台台地から流れ落ちる水がこのような地形を作る事にちょっと感動。そして、社台滝のすぐ近くにある滝という事が分かり、そこから自分なりにコースを考えたりして今回の探訪になったわけです。地形図通りなら(写真を見てたけどね)社台滝に勝るとも劣らぬ絶景が広がっている事でしょう。


さて、双葉幹線、道央南幹線から入ると約1.5km地点が、一番石狩白老滝に近づく場所のはず。ここから藪漕ぎすれば300m程ですが、そこは近代兵器のGPSとグーグルアースで事前に刈払い道(作業道?)を見つけています。(地図E)歩いてもよい距離だけどバイクの方が楽なので、その刈払い道を進んでみます。で、二人だから魔がさして、避ければ良いものを泥んこ道を直進してスタックしてしまいました。TWの泥濘地能力を過信してたんです。結局、川崎鉄馬さんにTWを引っ張ってもらって脱出成功。一人だったらハンドルブロックの出番でした。


少しバイクで進んだが、泥の道なのでまたスタックするとマズイから、出口側にバイクを向けて置いて行きます。結果論になりますが、そこから50mも歩かず石狩白老滝到着です。最初から分かってたらバイクで行けるって事ね。


左側が開けていて滝側で、右側が枯れ沢の地形です。そして滝の落ち口は、恐ろしいほどの断崖感。キ○タマが縮み上がる感じ(女性は分からないけど)早速、ウサギさんを記念撮影して、偵察機(ドローン)を組み立てます。

ここで、またまた問題が起きた。偵察機を離陸させると、フラフラと不安定に飛行して、前進させようとしても後退したりするじゃありませんか。理由はすぐに判明しました。崖下から吹き上げる風が物凄ようです。よく見ると私のいる場所は、ほぼ無風だが周りの木々が激しく風になびいています。せっかく来たのに空撮出来ないのも悔しいから、いろいろ試してみます。高度を100mぐらい一気に上げて、そこから下流部へ200m程進めてやれば良いと思ってみたが、上昇時の乱気流で偵察機がふらつくのが怖くて出来ません。結局、滝の落ち口15mぐらいから上昇させて、気流に翻弄されながら滝下を見るだけで終了。しかも、偵察機墜落の原因の一つでもある鳥の威嚇攻撃もありそうでした。今回は「イワツバメ」が偵察機の周りを飛んでるのが動画で見られます。


ちなみに、滝の落ち口から下を見ると社台滝では確認出来なかった落石がありました。確かに私の足元の岩にクラックが入ってるから、地震等の力が加われば落ちるのも納得です。そういう意味では、社台滝以上に落ち口へ近づく事のリスクは高いと思いました。


偵察機からの動画をスクリーンショットしたみたら、絶景が眼下に広がっています。そして、何となく岩肌が顔に見える部分が多々あります。


これが偵察機からの精一杯の画像でしたが、滝の迫力が少しは伝わるでしょう。


画像右下に私が少し写ってます。ここは、とにかく絶景だし、ある意味社台滝よりバイクだと到達が楽かも知れません。


これが石狩白老滝動画です。ジンバルカメラなのでブレが少ないですが、機体はかなり揺れてます。そして、イワツバメが偵察機の周りを飛んでるのが写ってる。

というわけで、空撮は失敗でしたが、石狩白老滝を見たので次の目的地である社台滝へ行きましょう。


社台滝へ通じる別々林道(地図F)へ入ったら、なにやら道路パトロールの黄色いパジェロとRV車が停まってた。なんでもRV車がスタックしたそうで、救出に来たが運転手が不在で見つけたら教えて下さいだって。そしたら、別々林道終点である社台滝入り口に運転手がいたので、その旨教えて一件落着(帰りに二台共いなかった)です。川に下りて行くと、川崎鉄馬さんが調べてくれた取水施設のコンクリートも3年前と同様にありました。


滝の落ち口へ行ってみる。 今回は、見通しバッチリですからね。それじゃ、社台滝を見てみましょう。


今回は、晴れてるので更に高度感があって怖い。早速、偵察機の離陸準備をします。


ここの気流も乱れてるとはいえ、石狩白老滝ほどじゃないので何とかテイクオフ出来ました。偵察機といえど、操縦してる私には、崖から向こう側へ飛ばすのが怖く感じます。


気流の乱れが弱い、滝上20mほどの位置から撮ってみたのがこの画像。こういう画が欲しかったんです。


動画だとこんな感じ。 (動画はすべて全画面がお勧め)


落ち口から120m離れた所が一番気流が安定してるので、ここから滝下を見てみました。ここも岩肌が顔に見える所がいくつかありますね。


気流が悪いからこれで精一杯です。私の飛行時間からすれば、まあこんなものでしょう。


滝の撮影を終えて、上流にある岩壁や甌穴(おうけつ)のある所へ行ってみた。前回深かった甌穴が堆積物で浅くなってました。
まだ偵察機のバッテリーが残ってるから滝の上流にある岩壁上空も見てみます。


この岩壁が北東に位置してるようで、真っ直ぐ航空法限界の150mまで上昇したのがこの画像。左から多峰古峰山、風不死岳、樽前山が見えてます。
ちなみに多峰古峰山(タップコップやま)ってのは、八雲町にもキムンタップコップ岳とトワルタップコップ岳がある。タップコップとは、確かアイヌ語の「コブ」とか「凸凹」みたいな意味だったはずですから、高い山ではなく、小さなコブ状の山って意味じゃないでしょうかね。


振り返って南東が社台滝側です。


そして、北西側が石狩白老滝で、西側に植林地が見えてました。


動画だとこんな感じ。


あとは起点(地図@)まで約19.3km走るだけ。 これにて探訪終了。 滝の落ち口には、乱気流がある事を一つ学習して、白老GSで給油後、帰路についたのでした。

あとがき

今回、川崎鉄馬さんに同行して頂いたので、単独行より楽でした。しかも、道南の林道に比べプーさんの落し物も少ないし(だからって安全じゃありませんよ)林道がとても走り易かったからスケジュールより早く探訪出来たのも良かった。残念だったのが、石狩白老滝の気流の悪さです。想定では、滝下20mぐらいから滝全体を撮りながら上昇しようと思ったけど、実際と現実では全く違う結果になってしまいました。この界隈は、楽しいのでいずれ再訪しましょう。


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